パイプの加工には、様々な種類があります。
パイプ加工は、製造段階における加工と、成形段階における加工の種類のそれぞれがあります。
大きく分けて、パイプの製造段階における加工の種類と、成形における加工の種類のそれぞれについて、ご紹介いたします。
連続造管は、仕入れた長尺パイプを切断し、必要なサイズに切断して、
パイプ加工を施すことを言います。
連続造管は、生産性が高いため、パイプが大量に必要な場合に適しています。
一方、下で説明する穴が開いたパイプや、バルジパイプなどの後加工が必要となる場合は、
切削加工などの別工程が発生しまい、加工時間が長くかかってしまうことがあります。
パイプの切断には、「丸鋸」「旋盤」「レーザーカット」が用いられます。
板巻き造管とは、鋼板など板材から製造することを言います。
板巻きパイプは、板材をR(ロール)して、P(プラズマ溶接)することで、
パイプ形状に成形をすることから、当社ではRPパイプと呼称しています。
板巻きパイプ(RPパイプ)の製造工程は以下の通りです。
①鋼板をロール機やプレス機で円筒形状に成形する
②突合せ部分を溶接する
上記の工程を経ることで、板材からパイプ形状の部品を製作します。
この場合、プレス加工にて穴あけや、張り出し加工をしたうえで、パイプ形状に成形できるので、
高機能なパイプでも、生産性高く加工が可能です。
パイプ材には、用途上、穴開けを施すこともあります。
パイプ材への穴あけは、「ボール盤」「フライス盤」など工具を使用する方法と、
レーザーを用いる方法があります。
バルジ加工とは、塑性加工の一つで、金型形状にパイプ材を成形する加工方法のことを言います。
パイプの一部をボコッと張り出した形状に拡管することを言います。
カーリング加工とは、被加工材の端面を小さな径で丸め、カール形状を作り、切り放し面をなくすことです。
カーリング加工を施すことで、端面の強度の向上が図れます。カーリング加工は、パイプの内側、もしくは外側にカール形状を成形します。
また、切り放し面と接触してしまうことによるけがを防ぐ目的や部品の取り付けやカシメの目的でもこのカーリング加工は利用されます。
カーリング加工は安定しにくく、高精度な加工を実現するためには、技術が必要となります。
カーリング加工にはプレスによる成形のほか、ロールやシーミングマシンが成形に用いられます。
上述したように、切断されたパイプに切削やレーザー加工による穴あけを施す場合と比べ、
板材の状態にプレス加工による穴あけが可能な、板巻き造管によるパイプ加工は、
少量の高機能パイプを製造する際には、コストダウンが可能になる場合がございます。
また、連続造管では、規格径のパイプ加工しかできませんが、板巻き造管によるパイプ加工であれば、
任意の規格外径のパイプを製造することも可能です。
板巻き金属パイプ製造.comを運営する河村工機製作所では、
1952年の創業以来、量産パイプのコストダウン提案、難形状パイプの高品質対応をして参りました。
特に、本コラムで解説した板巻き造管については、自社開発の内製機械を用いて、パイプ成形に必要な5工程を一台で可能にしています。
金型の設計製作も内製化しており、少しでも価値の高い製品を届けられるように研究をしております。
「少しでもコストダウンできないか」「もっと高品質な部品加工に対応できるサプライヤーを探している」といった方は、お気軽に当社までお問い合わせください